感動総額5000万円の入れ替え費用と聞いて言葉が出なかった。実際に自分が企画をあげなければこの金額は使われなかった筈のお金…半端ないプレッシャーに襲われる。 5000万の使い道だが半分は機械購入代金に消え…残りの2500万は ●ナンバーランプを最新式の物に102台全て切り替える費用とその工賃 ●メダルを洗浄し綺麗にする為のコイン洗浄器代 ●壊れていた自動補給装置の修理代+店内の簡易的な改修工事費用 等が含まれていた。 勿論この3点も言い出したのは自分。企画書作成段階で、もしもの時の、言い訳材料が欲しかった事も有り、 企画書の隅っこの方に小さく書いて置いたのだが、これが全て認められてしまい5000万も投資する羽目に。 もぅ逃げられない・言い訳も出来ない…嗚呼 新台の契約が済み納品日が決定すると同時に、各業者と工事予定時間の打ち合せ… 大きな工事にも関わらず、お店を閉めるのはたったの1日だけ、時間にすれば36時間程しかない。 その間に色々な業者が入り乱れ、アット言うまに店内は装いも新たにピカピカの設備に切り替わった。 よ~く、考えれば自分の企画書一枚で5000万も使ってしまった計算になる。 そして翌日の警察検査も無事に終え、いよいよ開店の日を迎える。 総台数368台の中規模店の店長としてデビューする日の朝、今でも鮮明に当時の記憶が蘇る。 その日は、全館3時オープン当日の10時から整理券を配ると宣伝していた為、早朝よりかなりの人が集まる。 店のシャッターはまだ半分下ろしたまま… 店内の入り口部分だけを腰の高さまで開け、その向こうでスタッフが整理券を配りながら一生懸命説明している。 そんな光景を見て自分も店内で踏ん反り返ってる訳にも行かず、スタッフと一緒になって整理券を配った。 そして開店の30分前に入場…既に店内は満席!! 開店の音楽を鳴らせば、店内に居る全ての人が一斉に打ち始める!! 勝負開始の合図をだすのは自分。そぅ考えただけで胸が高鳴った♪ まだ釘は出来ないけど何時か必ず釘も出来るようになり完全にホールを支配したい。 そして今回の入れ替えで絶対に結果を出すと胸に誓い開店の合図を女の子にだした。 合図と共に自分が選曲した曲が店内に響き渡り、皆一斉に打ち始める… この瞬間、今まで体験した事も無いほど気持ちが高ぶり、目に熱いものが込み上げてきた。 師匠はこの日の開店の為に特別予算の500万の赤字を組んでくれ店内はお祭り騒ぎ。 夜の9時前に赤字額に到達したため閉店、この日のスロットの設定は『オール6』 スロット8枚交換にも関わらず5時間程で赤字額は200万を超えた大量獲得機・AT機・ストック機の持つ力に圧倒される。 そして翌日よりその暴れん坊な機械を相手に粗利確保に奮闘する日々が続く。 【続く】 【目次へ戻る】 |